建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?経審への影響と登録方法を解説【三重県版】


はじめに

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の就業履歴や資格情報を業界横断で一元管理するシステムです。経審(経営事項審査)のW評点にも直接影響するため、公共工事に参加している建設業者にとって無視できない制度です。

この記事では、CCUSの仕組み・事業者・技能者それぞれの登録方法と費用・経審への影響(W110・W18)を解説します。

CCUSとは

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、一般財団法人建設業振興基金が運営する、建設技能者の就業履歴・資格情報を電子的に記録・蓄積するシステムです。国土交通省等の関係省庁・関係団体により構成される「建設キャリアアップシステム運営協議会」が運営方針を定めています。

技能者がCCUSカードを使って現場に入場すると、「いつ・どの現場に・どの職種で・どの立場(職長など)で働いたか」が就業履歴として電子的に蓄積されます。資格の取得履歴・講習の受講履歴も登録でき、技能者一人ひとりの能力・経験が業界横断で証明できるようになります。

CCUSが作られた背景:
建設技能者は異なる事業者のさまざまな現場で働くため、個人を能力評価する業界横断的な統一の仕組みが存在せず、スキルアップが処遇の向上につながりにくい構造的な問題がありました。CCUSはこの問題を解消するために構築されました。

CCUSのメリット

メリット
技能者にとって 自分の資格や就業履歴を証明できるため、働く現場にかかわらず適正な評価と処遇が受けられるようになる。キャリアの継続性が確保され、能力や経験に応じた賃金交渉がしやすくなる。
事業者にとって 技能者の就業状況・資格情報を容易に確認できる。現場入場にICカードを使うことで入退場管理の効率化が図れる。また経審のW評点(W110・W18)の改善につながる。

登録の流れ

CCUSへの登録は「事業者登録」と「技能者登録」の2種類があります。事業者登録を先に行うことが推奨されています(技能者の所属事業所の登録がスムーズになるため)。

STEP1
事業者登録

会社・個人事業主・一人親方が事業者として登録します。インターネット申請または認定登録機関窓口での申請が可能です。

STEP2
技能者登録

現場で働く技能者が個人として登録します。「簡略型」と「詳細型」の2段階があります。登録が完了するとCCUSカードが交付されます。

STEP3
現場・施工体制の登録(元請)

元請事業者が現場情報・施工体制をCCUSに登録します。

STEP4
就業履歴の蓄積

技能者がCCUSカードを使って現場に入場するたびに就業履歴が電子的に記録・蓄積されます。

申請方法は2種類:
インターネット申請(PC・スマホ)または認定登録機関窓口(要予約)での申請が選べます。写真付き証明書がない技能者は認定登録機関窓口のみ申請可能です。

費用

CCUSの利用にかかる費用は以下の4種類です(出典:建設キャリアアップシステム「システムの利用料金」https://www.ccus.jp/p/about#price)。

①技能者登録料(技能者負担)

技能者がCCUSカードを取得する際に一度だけかかる費用です。カードの有効期間は発行日から9年経過後の最初の誕生日まで(申請時60歳以上の方は14年目の誕生日まで)。

申請方法 登録料(税込)
インターネット申請(簡略型) 2,500円
インターネット申請(詳細型) 4,900円
認定登録機関(詳細型のみ) 4,900円

②事業者登録料(事業者負担)

事業者がCCUSに登録する際に一度かかる費用です。有効期限は5年間。資本金の額によって異なります。

資本金 登録料(税込)
一人親方 0円
500万円未満(個人事業主含む) 6,000円
500万円以上1,000万円未満 12,000円
1,000万円以上2,000万円未満 24,000円
2,000万円以上5,000万円未満 48,000円
5,000万円以上1億円未満 60,000円
1億円以上3億円未満 120,000円
3億円以上の区分はCCUSの利用料金ページをご参照ください。

③管理者ID利用料(事業者負担・毎年)

事業者が現場情報等を管理するために必要なIDの利用料です。毎年支払いが必要です。

対象 利用料(税込・年額)
通常(1IDあたり) 11,400円
一人親方 2,400円

④現場利用料(元請事業者負担)

技能者が現場でCCUSカードをタッチするたびに元請事業者に課される費用です。

単価 備考
1人日・1現場あたり10円(税込) 例:20人の技能者が50日就業した場合 → 20×50×10円=10,000円

経審(W評点)への影響

CCUSへの取り組みは経審のW評点のW110とW18の2か所に影響します。

W110:就業履歴蓄積措置の実施状況(最大15点)

CCUSを使って就業履歴の蓄積措置を実施している場合に加点されます。

実施状況 W1内の点数
全ての建設工事で実施 15点
全ての公共工事で実施 10点
無該当 0点
申請には様式第6号の提出が必要です:W110の加点を受けるには、審査当日に様式第6号(就業履歴蓄積措置の誓約書及び同意書)の提出が必要です。

W18:技能者のCCUSレベルアップによる加点

W18は技術者のCPD単位と技能者のCCUSレベルアップを組み合わせて算出します。審査基準日前3年間にCCUSの能力評価でレベルが1以上上がった技能者の割合が高いほど技能者点が上がります。

技能者向上レベル評価者割合(審査基準日前3年間) 技能者点
15%以上 10点
9%以上10.5%未満 6点
3%以上4.5%未満 2点
1.5%未満 0点
中間区分の詳細はW評点の記事「経審のW評点(社会性等)とは?」をご参照ください。
W110とW18の評価期間の違い:
W110(就業履歴蓄積の実施)は審査基準日時点での実施状況が評価されます。W18(技能者のレベルアップ)は審査基準日前3年間が評価期間です。CCUSの導入直後はW18への反映に時間がかかります。

事前に知っておきたいこと

W110の加点には「全工事」または「全公共工事」での実施が必要です
一部の工事だけCCUSを使っても加点対象になりません。全工事または全公共工事での実施が条件です。
事業者登録は5年ごとの更新が必要です
事業者登録の有効期限は5年間です。更新を忘れると登録が失効し、現場運用にも支障が出ます。管理者IDの有効期限(年次)とあわせて管理してください。
技能者のレベルアップにはCCUSの能力評価申請が必要です
就業履歴が蓄積されるだけでは自動的にレベルアップしません。各職種の能力評価機関に申請することでレベルが認定されます。W18の加点を狙う場合は、技能者に能力評価申請を促す仕組みを作ることが重要です。
管理者ID利用料は毎年かかります
事業者登録料は一度きりですが、管理者ID利用料(通常11,400円/年、一人親方2,400円/年)は毎年発生します。支払いが遅れるとIDが停止され、現場登録や内容修正ができなくなります。

当事務所でできること

🏛 行政書士髙橋大輔事務所(三重県鈴鹿市)

当事務所では、CCUSの経審への影響の確認・W評点の改善計画・経審申請書類の作成をサポートいたします。

「CCUSを導入したいがW評点にどう反映されるか確認したい」という段階からご相談ください。

初回のご相談・お見積りは無料です。お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

仕組み
技能者の就業履歴・資格をCCUSカードで電子的に蓄積。事業者登録→技能者登録の順で登録する
事業者登録料は資本金によって異なる(一人親方0円〜)。管理者ID利用料は毎年11,400円
経審
W110(全工事実施でW1内+15点)とW18(技能者レベルアップ割合で加点)の2か所に影響
W110は審査基準日時点・W18は審査基準日前3年間が評価期間
注意点
W110は一部工事のみでは加点不可。W18は就業履歴の蓄積だけでなく能力評価申請が必要
事業者登録は5年ごとの更新・管理者IDは毎年の支払いが必要

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【免責事項】本記事は建設キャリアアップシステム公式サイト(www.ccus.jp)および三重県建設業課発行の公式資料(令和8年4月版)をもとに一般的な情報提供を目的として作成しています。法的助言を提供するものではありません。費用・制度の詳細は変更される場合がありますので、最新情報はCCUSの公式サイトでご確認ください。
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